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シュアラ編中心サイト。
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プロフィール
HN:
沙羅の語り部
性別:
女性
自己紹介:
沙羅ノ国。一般的には「シュアラ」の呼称がつかわれている。
帝と巫女姫が執政を行うこの国の、雅で切ない物語。名無しの語り部が語るとしよう。
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 沙羅ノ国を舞台に、三つ子ちゃんと桜達の交流の様子をつらつらと書いていきます。
 (一応)博士号の九重から教科書が教えない沙羅の神話、歴史、また生態を(気が向いた時。※いないときは時雨かおちびちゃんかあらたんかユウちん笑)教えますっ。
 学校のイメージは「忍たま●太郎」の忍術学園です。ごふごふ。
 さあ、今日はなにを発見するのか三つ子!(笑)
 からくりだらけの学院、不気味な噂は数知らず。ゴーゴー三つ子!w


「1 庵」

 +++*+++*+++*+++*+++*

「じゃあ今日の授業はここまでです。では什の教えを輪唱しましょう。学級委員?」
 担任が一番前の文台の前に座っている少女を一瞥する。少女は元気に頷いた。
「はいっ。気をつけ!」
 その号令で、二十人弱の同級生徒が姿勢を正す。

「一、年長者の言うことに背いてはなりませぬっ」
 少女が威勢よく唱えると、他の子供たちも大きく口を開いた。
「一、年長者の言うことにそむいてはなりませぬっ」

「二、年長者には御辞儀をしなければなりませぬっ」

「三、虚言をいう事はなりませぬっ」

「四、卑怯な振舞をしてはなりませぬっ」

「五、弱い者をいぢめてはなりませぬっ」

「六、戸外で立って物を食べてはなりませぬっ」

「七、戸外で怪しき者と言葉を交えてはなりませぬっ。

 ならぬことはならぬものですっ」

「礼っ今日も一日、ご指導ありがとうございました」
「ありがとうございました!!」
「はい。ありがとう。それでは、皆さんまた明日。さようなら」
「さよーならーっ!」
 元気な声で挨拶をして、皆それぞれ教科書や冊子を鞄や風呂敷に包む。その中で、教室を一番乗りに出たのはこの学級で元気自慢悪戯自慢の三つ子である。
 担任は教壇の上から呆れた顔をして、苦笑した。
 三つ子は教室から出るやいなや慣れた調子で入り組んだ作りの廊下を進んでいく。とりあえず寮を目指しながら地図を広げて、慎が口火をきった。
「なあなあ今日はどこへ行く?」
「昨日は海神先輩と穂村先輩に都案内してもらったからなあ…」
「今日は先輩たち暇じゃないかな」
「やっととれた休暇だって言ってたから、駄目じゃないかなあ」
「…桜姫元気かなあ」
 賢がぽつりとつぶやくと、慎と凛がにんまりと口を吊り上げた。
「内裏に侵入する?」
「この前話したの半月前だもんな。寂しいよな」
「いやっそんなんじゃなくっ」
 ぶんぶんと首をふる賢を放っておいて慎と凛がうんうんと頷く。
 ふと凛が何かを思いついたように顔を輝かせた。
「今日は姫さま、医療院のお仕事じゃないかな。医療院行ったら会えるかもよ賢っ」
「あっちはまだ行ったことないしな。行こうっ」
「えっへっ…あー待ってよ! 慎、凛ッ」
 決めたが最後。慎と凛は賢を挟んで廊下を駆け抜けた。

◇ ◇


 修学院から医療院までは徒歩で30分程度だ。右手にある内裏の大きな白い塀や標野を三者三様興味深々な目で眺めながら向かう。
 やっとついた医療院の庭は夕方のせいか散歩をしている患者もまだらだ。対して、敷布や患者の衣服をとりこむ巫女や神官がせっせと動いている。
「いないなあーお姫さま」
「あれえ?」
 凛がすっとんきょんな声をあげる。
「あんなとこに、庵あったっけ?」
「えーどこどこ?」
 西の杜を指さして、凛が首をかしげる。この西の杜は一日中ずうっとうっすらと霧にかこまれて、少し不気味だ。
 慎と賢が目を凝らす。確かに西の杜の少し入ったところに、さびれた庵がぽつんと立っている。三人は顔を見合せて耳をピンと逆立てた。

「なんだろ?」
「気になるね」
「いってみよう」

 ふくらんだ好奇心にしたがって、三人は医療院からそれるように走り出した。胸に下げたメダルが揺れる。
 
 庵につくと、人が住んでる気配がまったくなく、捨て置かれたように荒れ放題だった。
 けれど、何かとんでもない不思議なものがある。三人は胸をどきどきさせながら入口の前に立った。
 慎が引き戸に手をかけて、あけようとする。…が
「……あれえ? たてつけが悪いのかな」
「どれ貸してみろよ。…ほんとだあかない」
「ええー? うわっ」
 最後に引き戸に手をかけた賢が声をあげた。他の2人はなにごとかとのぞきこむ。
 手をかける部分が形を変えている。正しくは、丸い窪みを取り囲む縁の部分がせり出したのだ。押したり、引いたり、加えてぐるぐると回すことができる。
「…ん? 文字がうかんできたぞっ」
「どれどれっ!?」
 三人はうきうきしながらしゃがみこむ。縁取りのまわりに「零・壱・弐・参…」と漢用数字がくっきりと刻まれている。
「これに、これ合わせるんじゃないかな」
 せりだした円に、小さく三角の石がはめこまれている。慎が興奮した様子ですげえーっとささやいた。
「賢っなんでもいいからなんか合わせてみろよっ」
「あ、うん…」
 賢はかちり、と右回りに円を動かした。「壱」のところに三角の石が合わさる。
 すると、あんなにも頑なに開かれるのを拒んでいた引き戸がすんなりと開いた。



 続く

 ++++++++++++++++++++
 三つ子ちゃん、まだ性格があまりつかめていないのですが、書いちゃいました(笑)さあ、扉の向こうにはいったい何があるのか…。
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おおおおお
3つ子が元気に動いてる! かわいー!
みんなにかわいがってもらってて、うれしいですー。
賢、桜ちゃんが好きなのね、うふふ。
ヴァル 2009/02/16(Mon)23:21:47 編集
うふふふ
こんな感じで良かったでしょうか…(>_<)!!
三つ子ちゃん可愛くて、はまっちゃいました(笑)
賢くんがどうして桜ちゃんを好きになったのか知りたいです~教えてくださいね☆
日和小春 2009/02/17(Tue)18:00:21 編集
いかがですか、賢ちゃん?
「ええと……初めて会ったとき、すごく綺麗な風景が見えたんだ……白っぽいピンクの花びらが次から次から雪みたいに降っていて、ふんわり甘い匂いがした。それで……何だか悲しいようなまぶしいような気持ちになっちゃって……」
という感じで好きになっちゃったようです。
ヴァル 2009/02/17(Tue)21:23:00 編集
賢ちゃん…///
まあまあまあ…っ///照れちゃいますわ…。
でも、賢ちゃん鋭い。「薄紅の花びらが雪のように舞う」桜が扇で清めを行うとき、天上から花のようなものが降ってくるのですよ。ドキっとしちゃいました。
日和小春 2009/02/18(Wed)13:33:39 編集
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