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プロフィール
HN:
沙羅の語り部
性別:
女性
自己紹介:
沙羅ノ国。一般的には「シュアラ」の呼称がつかわれている。
帝と巫女姫が執政を行うこの国の、雅で切ない物語。名無しの語り部が語るとしよう。
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2010年辺りに書いてたものを加筆修正。
これもただヤッてるだけという。桜が伽羅から帰ってきたあたりの話です。もうすぐ結婚だよーらへん。●慰行為みたいなのはいってます。
入院してなにやってんだというツッコミは受け付けませぬ(`・ω・´)
海神義兄弟がエロいのがいけない。
BGM:BALLAD/浜崎あゆみ






 君恋ふる涙のとこにみちぬればみをつくしとぞ我はなりぬる(古今567)藤原興風
(あなたに恋い焦がれて流す涙が寝床に満ちて海のようになりましたので、我が身は常に波に濡れる澪標(みおつくし)となり、身を滅ぼすことになってしまいました)

「蒼牙くん」
 桜はぱあっと顔を輝かせた。小走りで蒼牙に駆け寄ると無邪気に彼を見上げる。ここ数年の間、蒼牙の背は伸びて桜と10センチ弱の差をつくりあげた。そのおかげでいっそう華奢にみえる桜を蒼牙は腕の中に閉じこめた。
「温泉楽しかった?」
「はいっ」
 蒼牙は桜の手を引いて御簾の内側へ誘った。控えていた女房に目配せをすると心得たように宮から出ていく。
 蒼牙と桜が婚約をしてから桜の居室は桐壷にうつされた。先の春宮に愛された更衣――桜の母親が入内の折り与えられた局である。今上帝と春宮の最愛の妹宮を娶ることは許されたものの蒼牙は御所へ通わなければならない。
 帝も春宮も桜を手元に置いておきたいと考えているのは明白だった。複雑な事情から不遇の道をたどらざるを得なかった妹宮に温かく接したい気持ちがあるのだろうそんな兄心を無碍にはできないと思いながら蒼牙は思案にくれていた
「きれいな千代紙で出来た小箱が……」
「ねえ桜」
 早速お土産を、と手の平に小箱をのせていた桜が小首を傾げる。
「はい?」
「宿下がりに使っている東三条の屋敷があるでしょ?」
「はい」
「結婚して落ち着いたら、あそこ改装してそこに住まない?」
 その言葉に、桜は瞳をまあるくした。
「……え……?」
「海神の屋敷でもいんだけどあそこ人がいっぱい居るし。父上には姉上と龍彦義兄上がいるから大丈夫だし」
 姉と義兄には西舘と東舘をそれぞれで使えばいいじゃあないかとも言われたのだが、そういう問題ではないのだ。
 蒼牙はもう立派な若衆で、いつまでも実家に頼りきりでいるという心算は毛頭なかった。
「……桜は御所にいたい? 兄上たちのそばに」
「あ、の」
 頬を赤く染めて、袖で口元を覆い、おろおろとする許嫁に、蒼牙は苦笑した。
「こういう言い方は卑怯か」
 息をひとつつく。それから、真っ直ぐ桜を見つめた。
「……二人で暮らそう。俺がずっと守るから」
「っ、はい……」
 嬉しそうに微笑んで頷き、珍しいことに桜は蒼牙に抱きついてきた。そうして静かに、柔らかく囁いた。
「あなたがいれば……もうなにもいりません……」
 ぷつりと頭の中で何かが切れた音がした。その衝動に抗わず、柔らかい黒髪を梳きながら唇を合わせる。桜も目を細めてそれに応えた。味わうようにはんで、角度を変えながら深く貪れば耐え難いほどの熱が生まれる。
「んっ…っふ、っ」
 しっかりと頬を挟んで執拗なほどゆっくりと珊瑚色の唇を攻めて、下唇を甘く噛んでから離す。桜の唇は濡れ細り、酸素を求めて短く喘ぐ。熱を孕む細い体を撫でるように抱いた。それからすばやく透かし重ねとうちぎをよけてその奥に手を侵入させる。襦袢の上に着た小袖の袂から手を入れて直接柔肌に触れた。あっという間の出来事だったため桜は蒼牙の意図に気付くのが一拍遅れた。慌てた桜が抵抗を示すため身をよじる。
 けれどそれさえも軽々と封じて長袴に手を伸ばす。袴の中に指を這わせて白いふとももをなで上げるとびくりと細いからだがしなった。深窓の姫君らしく恥じらう様がまた艶めかしい。
「ゃっ」
「ちょっと触っただけなのに」
 意地悪く笑えば腕の中で桜がもがいた。
「や、ここどこだと……っ」
 頬を染めて必死に距離をとろうと蒼牙の胸板を押すがびくともしない。それでも桜はあきらめなかった。
「……っだめ……っ」
 袖をからめ取られたまま暴れれば、いいように袷や帯が緩まってしまう。桜は頬が熱くなるのを感じながら乱れた単衣をたぐり寄せて必死に蒼牙をにらんだ。
無体を強いられたかのような姿に涙目で睨まれても煽っているようにしか思えない。いますぐ抱きしめたい衝動にかられながら蒼牙はつとめて穏やかに彼女を呼んだ。
「桜」
 ぴく、と桜の肩が震える。蒼牙は手を差し出した。二人を隔てるのはほんの数㎝の距離だというのに手のひらは触れない。蒼牙はもう一度桜と呼びかけた。切なさと愛しさを織り交ぜて。その声に、捕らわれてしまう。
「ぁ………」
 無意識に伸ばした手が一回り以上大きな掌に柔らかく包まれる。次の瞬間水の甘い薫りが桜を包んだ。
 狂おしいほどの熱が桜の身を焦がす。
 ずっとずっと待っていた。この温もり。
 離れることなどできやしない。
 誰にも、何にも、侵すことのできない、想い。
「ここじゃ……いや……」
 小さな小さな声が蒼牙に届く。
 女房たちを下がらせたとはいえ障併具は御簾一つ。越えれば端近でいつ誰が通りかかっても不思議ではないのだ。ほんの少し残念な気もしたが、すぐに気を取り直して桜の手の甲を吸う。
「畏まりました。お姫様」
 そう恭しく言葉をかけてから脇の下と膝裏に腕をさしいれて細いからだを乱れていた装束ごと容易く抱き上げる。桜が緩んだ胸元を直そうとするのが見えて蒼牙はわざと揺らした。
「きゃっ、っ」
 驚いた桜の腕が首に回る。蒼牙にぴったりとしがみついて離さない。機嫌をよくした蒼牙は庇をまたぎ、幾重もの几帳を苦もなく抜けて寝殿の奥母屋に入った。きちんと整理された部屋を燭台がちらちらと照らす。
 磨き上げられた床のうえをまっすぐ歩く。部屋の左隅に四方を桃色の帳に覆われた寝台が立っている。桜が腕の中でどんどん顔を赤らめるのが見なくても分かった。
 寝台の中に入って入り口の部分に巻き上げられていた帷を下ろせばほんのり薄暗くなって外とのたよりない壁ができあがった。
「……寂しかった?」
 膝の上に抱えたまま耳元で囁くと桜が瞳を潤ませて見上げてくる。
「……たった、三日ですよ」
 恥ずかしそうにそっぽをむいて睫を震わせる。
「俺は、寂しかったよ?」
 きゅうと桜を抱える腕の力が篭もる。桜の心の糸が歓喜の音色を奏でた。蒼牙は腕の中の存在が消えないよう強くかき抱く。桜は蒼牙の瞳を見たかったが顔は肩に固定されたままで動けない。
「……胸が痛くて……息できないくらい」
「そ……がくん……?」
 掠れきった切ない声に桜の胸がきゅうとしめつけられる。
「二年間……ずっと……」
 やっと彼の心に気付き、桜はまわした腕に力を込めた。脳裏に蘇るのは、二年前の情景。
 爽やかな風に翻る彼の黒羽織と、たなびく自分の黒髪。
 この青年は、静かに泣いた。
 幼い頃よく見たそれは、彼が十で元服を迎えたころにぴたりとみなくなった。
 傷みを抱えても泣かない強さを、彼は身につけてしまった。
 そんな彼が静かに頬を濡らして、自分を見つめている。
 その瞳は、激昂することも悲嘆にくれることもない。ただ、揺れていた。置いてけぼりにされて途方にくれた幼子のようだった。
 ぽろ、と桜の頬に雫が伝う。
 ああ彼と同じ表情を私もしているのだ。
 何を言えばいいのか、伝えればいいのかなんて分からなかった。
 蒼牙の頬に手を添えて、笑おうとするけれど、できない。ただただ愛しい人の頬と髪を撫で、自らも涙を流す。
『………決めたんだね』
『……はい……』
 ふたつをひとつに。
 かけらを繋いで縁を結ぶ。
 生きとし生けるものに幸いを。
 神の息吹をこの天地(あめつち)に。
 そのために五ヅ雲の巫女が沙羅の巫女姫に助力を求めた。もし自分にそれができるならやり遂げたい。
 目の前の人といる未来のために。

「もう……離さないから」
 童らしさが抜けきった低くて甘い声音にとくんと脈があがる。
「……っゃあ」
 蒼牙が袷から手を滑り込ませて着物を緩めると桜はいっそう恥ずかしげに頬を染めた。剥き出しの肩に舌を這わせながら乱した袷から直接やわやわと乳房を撫でる。
「……そ……がくん……あっ、あっ」
 鶯のように美しくさえずる唇を味わうように塞げばとまどいがちに舌がのばされる
「ん、んんっふ……」
 されるがままだった桜がふるえる指で蒼牙の単衣の結びを解く。はらりと衣擦れをたてて現れた浅黒い肌にそっと手を這わせた。
「へぇ……今日は積極的だね」
 たどたどしく肌を撫でる子猫のような愛撫とは対象に蒼牙は荒っぽく鎖骨を愛でながら桜の小袖を剥いで袴の帯を緩めた。
 桜はたまらずにのけぞった。その拍子に茵の脇にたつ菱鏡が飛び込んでくる。鏡の中には中途半端に乱された着物ごと抱き抱えられた少女がいた。蒼牙の膝の上であられもなく息を乱して長い髪を水の尾のように揺らしている。
とたんに恥ずかしくなって桜は蒼牙のほうへ身を寄せる。
「っひぁ、っん」
 それがいけなかったのか、はからずも柔らかな双丘を蒼牙のほうへ差し出す格好になってしまった。こんな好機を蒼牙が逃すわけもなく良いように頂の蕾を舌で転がされ乳房が彼の手の形に沿って弄ばれる。
「ひゃ、ぁ……っぅんんっ」
 たえがたい痺れにかろうじて引っかかっている小袖の裾を噛んだ。てのひらで、舌の先で、蒼牙は桜のこぶりな乳房を丹念に愛した。
 恥ずかしがりながらも桜は愛撫に答えるよう高く啼く。そうしているうちに、じわり、と体の奥から熱が沸き上がるのを感じた。触らなくても分かるくらい熱く刺激を欲している。
 蒼牙は背中をなぞったり乳房の頂を吸ったりしつつも肝心な場所にはじらすように触れない。もどかしそうに両足をこすり併せても蒼牙は素知らぬ顔である。
じれったさに桜は唇を噛んで耐えるが突き上げてくる熱が体を支配することはとめられなかった。足袋がたたみにこすれる音がいやにひびいた。
「なにしてほしい?」
 するっと蒼牙が足の付け根の割れ目をなぞった
「あぁんっ」
 びりびりと背中に電流がほとばしる。身をよじれば乱れてまとわりついているだけの袴が敏感な場所に触れてさらに桜を追いつめた。
 そうじゃない。そうじゃなくて。
「言わないとわかんないよ。桜」
 耳たぶを甘噛みしながら蒼牙が囁く。その間にもまた割れ目の入り口を指が浅くひっかいた。
「やぁっ、いじ、わるっ」
「なにが?」
 心底楽しんでいる声音が憎らしい。でも桜もくすぶる熱をもてあましていた。
「さわっ、て」
「へー触るだけでいいんだ?」
 いやいやというふうに桜は首を振る。涙目で蒼牙を見つめれば黒曜石の瞳が細められる。
 ふっと浮遊感が訪れ気付けば桜は蒼牙に後ろから抱きかかえられるような体勢になっていた。 軽く顎をかかえられて温かい唇がおりてくる。
 翻弄される間、衣擦れの音を立てて袴から足が引き抜かれた。
 唇が離れると蒼牙は桜の左手を口元に引き寄せて、人差し指をやわく噛んだ。
「どういう風に触ってほしいかやってみせて」
 ちゅ、と左手の指をまた一つくわえて咥内で味わわれながら朦朧した意識でそれを聞く。
「えっ……」
 なにをと返す間もなく蒼牙は己の指を一本桜の口内に侵入させた。
「ん……む、ぅんんっ」
「ほらしっかり舐めて」
 体中が熱病のように火照りはじめる。必死にくわえて吸うと蒼牙が桜の頬をなでた。
「触ってみて。俺に分かるようにね」
 そう囁かれてかぁっと頬に朱が走る。小袖の結び紐はほどけなかの襦袢は乱れきっている。かろうじて隠されている胸が震えた。
 けれどあらがいがたい熱があるのも確かで。言うとおりにしないと自分の欲しいものがいつまでも与えられない。
 桜はぎゅっと瞼を閉じてそろそろと下腹に手を滑らせた。
淡い茂みでもう一度ためらっていると蒼牙がなだめるようにうなじに口づけを落とした。
花びらの入り口に指が触れる。そこは恥ずかしいほど濡れそぼっていた。花びらの中に指をすべらせれば小さな刺激に、ぴくんと痙攣する。
「は、ぁふっ」
 ぎこちなく触ってみるものの愛する人の愛撫にはとうてい及びつかない。もどかしそうに身悶える桜を愛しそうに眺めていた蒼牙は細い手に指を添えて誘導した。
「ちがうでしょ。ほら」
「ぁっあ、あんんっ」
 花びらの奥の膨らみを摘めば途端にしびれが走って愛液があふれだす
「この指は俺のね」
 指先が再び淡い茂みに触れて、割れ目の先端をなでれば顔を出した芽に爪先が触れた。
「はぁ、んんっ」
 大きく体が跳ねて手を離そうとするが蒼牙の手がそれを許さない。ふたたび桜の手を花びらにふれさせた。いつも蒼牙がするようにそっと花の芽をつまむと体中に大きな痙攣がはしった。
 大好きな瞳に見つめられながらはしたないことをしている羞恥心があるもののそれが逆に熱を生んで桜を乱れさせる。
 気付けば自分から指先に力を入れて引っ張っていた。花びらの奥が赤く充血し、蜜を溢れさせた。
「可愛い、桜……」
 蒼牙は咥内で蠢く指を引き抜くと桜の唇をついばんで執着をしめす。深く縫い止めるように口内を攻めながら蒼牙は双丘を白い餅をこねるように弄びはじめた。激しい口づけと愛撫が自分の 指は蒼牙の指とたやすく錯覚させた。
 指は花芯を撫でさらに深い部分へと至る。そこはすでに熱く潤んで桜の指を受け入れた
「ぁふっ、……っ」
 閉じていた瞼を開ければ蒼牙の瞳とかち合った。
「ゃっみない、で……っ」
 逃げられないとわかりながらも思わず両足をすりあわせる。
「やぁっん……!」
 下肢を動かしたことにより指は奥へと入り込んだ。温かくからみついてくる粘膜は桜の頬を熱くした。けれど触れる指はいつも蒼牙がそうしてくれるのと同じように動く。
指は密やかに音を立てながら出入りし、敏感な皮膚を刺激してぞくぞくとしたしびれを呼び起こす。
 ふいに、桜の中からこみあげるものがあった。目の縁にたまっていた増えて涙がころころ落ちる
「やぁ……っいやあ……っ……」
 後ろから耳をはんでいた蒼牙が切ない喘ぎに動きをとめる。同時に乳房をもてあそんでいた蒼牙の指が離れ、桜の指を花びらから逃した。おいすがるように銀色の筋が引く。
 腰を支えて向かい合うようにすると桜が泣きじゃくりながら蒼牙の首に腕を回した。
「ふぇっ……やぁ……っ蒼牙くんっ……」
 ぽろぽろ頬を伝う。秘所はもっと刺激をもとめてひくついているが心は妙な切なさで満たされていた。
「桜?」
「……や、蒼牙くん……っ蒼牙くんじゃないと、いやぁ……っ」
 涙をこぼしながら貞淑な姫君は肢体を蒼牙にからませた。
「欲しい、の……おねがい……っ」
 膨れ上がる情欲と小さな罪悪感がせめぎあう。蒼牙は噛みつくように小さな唇を塞ぐと潤った花びらに指を滑らせた。
「ぅっんんっ」
 二本の指で襞をおしひらき奥を犯す。ばらばらに踊らせると指先に内壁の凹凸があたり神経がむき出しになって歓喜しているそこを重ねて奥に突き上げると桜が大きく背中をしならせた。
「蒼牙くん、蒼牙くん……っ……」
 桜、と吐息をはらんだささやきがふり、頬に唇がおとされ耳を甘くかまれその痺れが体中に伝い広がる。それは身体の奥を犯す指も同じでふしだらな音をたてながら花びらを内壁を刺激し、追い上げ更に突き上げた。
「ぁ、ああああっ、……っ………!」
 びりびりと体中に痙攣がほとばしる。蒼牙の指が体の奥につきたったまま桜は達し、唇をふるわせて全身を強ばらせた。
「…っん、…ぁ……」
 痺れの波は桜の身体を襲い音を立てて去っていった。つっぱっていた体が弛緩すると蒼牙にしがみついていた桜の腕がするりと落ちる。慌てて細い腰を片腕で引き上げる。達した余韻で意識が薄れたままの桜の瞼を吸って、そっと髪をなでた。
「……ごめん。いじめすぎたね」
 浅い息を吐きながら桜はたどたどしく言葉を紡ぐ。
「蒼牙くんだけ……しか触っちゃ、やぁ……」
 たとえそれが自分でも。桜はきゅう、と蒼牙の袷をつかむ。
「………蒼牙くんのぜんぶで、愛して……」
 ふいに身体が浮いて、ひんやりとした褥に組み敷かれた。身丈よりも長い黒髪が滝のように流れる。涙でぬれた頬を指の腹で優しく拭われて、そのまま荒々しく唇を塞がれた。
 桜の小さな舌をからめて、吸って、それでも蒼牙はまだ足りないと深く食んでくる。濡れた水音がひそやかに響いて、遠のいていた熱がじわりとよみがえってきた。
 二人の唇が離れると、その間を名残惜しげに銀糸が伝う。酸素をもとめて喘ぐ唇の端っこに口づけて、蒼牙が情欲にいろどられた瞳で桜を見下ろす。
「おれ、もう狂ってるのかも」
「……っ、え……?」
「桜を大事にしたいのに、意地悪したくてたまんなくなる。……もっと、乱れさせたくなる」
 かっと桜の頬に朱が散る。蒼牙が小さく笑ってから、自分の帯紐に手をかけて、しゅるっとといた。乱れていた彼の衛士の隊服をばさっと乱暴に脱ぎ棄てる。しなやかな筋肉がついた厚い胸板が現れて、ますます桜は顔をあからめて、申し訳程度にまとっている襦袢を手繰り寄せて顔をうずめた。
 その様子に苦笑しつつ可愛らしい新妻の細腰をひきよせれば、衣の重さを加えても軽すぎる彼女は大人しく彼の胸に収まった。
「……好きだ。……桜」
「……っ、蒼牙、くん…っ」
 吐き出される愛の言葉に心が歓喜にうちふるえる。震える手で彼の頬に触れて、震える唇を動かした。
「……わたし、…なにももっていません……神代家の血しか……っ」
「……桜」
 諫める言葉に頭を振って、桜は続けた。
「なにひとつ。……私から身分をとったら何も残らない……それでも、」
 こく、と桜が唾を呑みこんで、意を決したように言葉を紡ぐ。
「……わたしのこころも、からだも、すべてあますところなく……あなたのものだと……思っていいですか……?」
 泣きだす寸前のせつない声に胸が詰まりそうになる。蒼牙は桜の唇を指でなぞって、いとしげに額に口づけを落とした。
「……俺は、神代家の姫じゃなくて、桜に恋したんだ。それで、妻問いを贈った。二年前から気持ちはかわらない。桜のすべては、俺のものだし、俺のすべては桜のものだ」
「……好き、です……蒼牙くん…」
 鼻先まで触れ合っていた二人の距離が零(ぜろ)になった。柔らかく桜の下唇を食んで、くわえて。何度も何度もなぞるように求めた。舌を吸って口内を甘く攻め立てれば桜の細い腕が蒼牙の首にしどけなく巻きついた。
「ん、…ふっ…」
 深い口づけを交わしながら首筋、鎖骨、背中と単衣ごしに痩躯を撫でる。ぴくっと肩を強張らせると、なだめるようにこんどは蒼牙の舌が耳元から首筋を大胆に這った。鎖骨のくぼみをたどり、双丘の裾野でじらすようにゆっくりと肌を吸う。
「……っ、っ、ぁっ」
 身体をよじれば乱れた衣から白い太ももが現れる。指で腿を撫でたり、双丘の飾りをよけて舌をはわせたりと、そのもどかしい甘美な責苦に桜の背中が反り返った。
 甘い声をもっと聞きたいと蒼牙はやわらかな膨らみを方手で撫でるように揉んで、蕾に口づけ瑠。
「ふぁっやぁ……っあっ」
 蒼牙の前髪が鎖骨の上でさらさらと揺れる。自分のどこをどうされているか目を閉じても分かってしまう。堪え切れない、というふうな甘い声が蒼牙の欲望を昂ぶらせていく。
 口に含んだ蕾に舌を絡ませて、味わうように吸い上げる。左右同じように愛撫をして、さらに腹へ舌を辿らせた。咄嗟に逃げようとする桜の腰を引き寄せて、白い腿を食んだ。
「あ、っぁっ……っ」
 蒼牙の指の動きや舌遣いにどんどん甘い海へとひきずりこまれる。もういまが昼で、ここが女房達をさがらせたといっても誰がくるかわからない局であることさえもどうでもよくなっていく。
 ただ、目の前の愛しい人の愛撫や息遣いしか感じない。見えない。
 肩を震わせて随喜の涙を浮かべる桜に微笑みかけて、蒼牙はそっと細いひざを折り曲げた。開くことを強いられたわけではないのですんなり桜は夫の言うことを聞く。
 ――しかし、すぐに己の失態にきづいた。
「……っやぁっ?!」
 てらいもなく足の間にはいりこんだ蒼牙に驚愕してあわてて足を閉じようとしてももう遅い。彼は桜の太ももをおさえつけていた。
「だめ、あばれないで」
 なだめるように声をかけても桜はいやいやと羞恥に顔をあからめた。顔だけでなく身体までまっかにして身もだえる少女にはあどけなさがほとんど残っていない。そこには16歳の瑞々しい肢体をさらす女性がいた。
 先の戯れですでに桜の花びらは濡れて、蒼牙は喉の奥の渇きにあらがえずそこに顔を寄せた。
「やぁっ……っだめぇ……っ」
 桜でさえ目にすることもない花に躊躇いなく口づければ、細い体がふたたび反り返る。割れ目の双丘をたどるように舌で触れれば、桜の身体中にあらがい難い痺れがかけめぐる。花弁を味わいながら奥の花芯をさぐりあてる。秘芽を舌でくるめば、桜があられもない声をあげた。
「きゃぁっ、ぁんっ」
 艶のある甘い声。普段の彼女からは想像もできないほどのふしだらな音色に自分の昂ぶりがびくんと反応する。這いあがってくる快感から逃れたいのか、もしくは攻められたいのかわからないままに、蒼牙の髪に手を置いてかきまぜる。
 とろりと溢れる蜜を舌で舐めて、花芯を食んで、優しく、けれど執拗に愛撫を続けた。同じ間隔で愛し続ければ桜の身体が何度も跳ねた。
 両の太腿を開かれ剥き出しになった秘部は、桜自身でもわかるくらいに蜜が溢れ、このうえなく熱く疼いていた。
「ぁんっ、あんっ、あっ、あっ……だめっ……」
 責苦から逃れようと腰を揺らしても、逆に蒼牙へ押し付ける形になってしまい、また羞恥に身もだえする。
 水音を響かせながら、花芯をたっぷり愛す。そうしながら花弁を押し開いて、中心に指を突き立てた。
「ひゃ、ぁんっ」
 充分に濡れている襞の奥。少しずつ指を動かせば、彼の指をねだるようにくちゅくちゅと音がなった。可愛らしい新妻はそれさえも恥ずかしいと顔をそむけるが、それが逆に蒼牙を興奮させた。
 秘芽を舌で味わいながら軽く吸い上げ、柔らかな襞に包まれた指を増やして徐々に動かすと、桜の身体も同じ韻を踏んで舞う。
「やっ、んっ……っぁっ、っぁあっ」
 花襞の奥を犯して、秘芽をかじれば桜の背中がぴん、弓なりになった。蜜がたえまなく零れ、襞のなかにある指に温かく絡みつく。
 指を引き抜けばぴくんっとまた桜の肩が震えた。休ませる暇もなく唇をぬぐって、そして合わせれば、理性がとけかけた桜が情熱的に舌をからめてくる。
「んんっ、ふぅっ、んっ」
 たっぷり彼女の中を味わって、唇が赤くなるまで貪ってはなす。潤んだ琥珀の瞳が自分を見上げて、優しく頬をなでつけた。それからくたりと力を喪った足を持ち上げて、身体をすべりこませる。うるおった秘部に、昂ぶりの先端を押し付けた。桜の顔が赤く染まる。耳元に顔を寄せた。
「あと、つけて…」
 掠れた声音にさえ痺れをもたらされる。桜はとろけきった意識のまま、蒼牙の鎖骨を細い手で撫でて、首筋に小さく噛みついた。まるで、子猫のような愛撫に、蒼牙が小さく笑う。
 そして桜の顎をとらえて噛みつくように唇を貪りながら彼女の片足をあげて少しずつ、だが確実に貫いた。
「ぁっ、ぁあっ……やぁ、……はっ……っ」
 まだ狭いそこにきゅうきゅうと締めあげられる。意識が彼方へとびそうになるほどの感覚を必死でおさえ、きゅぅぅと眉間にしわを寄せた桜の頬に口づけを落とし、再び乳房を弄った。
 以前教えた通りに深く息をはいて、すって、どうにか愛しい人をうけいれようとしている桜が狂おしいほど愛らしい。琥珀の瞳はつらそうにこらえる蒼牙をとらえて、手を伸ばしてくる。それに指をからめて、付け根まではいったことを確認する。
 自分だけだ。自分だけが彼女の花を乱し、愛すことができる。
 それでもまだ繋がりたい。もっと、深くまで。身体の奥底から湧き上がる想いを押さえつけるために、桜の唇を奪った。そこで振動がつたわったのか、桜が苦しげに息をはきだす。
「……あっ……まだ、うごかないで……っ」
 蒼牙はその切なげな懇願にさえも煽られてしまいそうになる自分に心中で苦笑した。刺激がすくないように桜の顔の横に両腕をついて身体をささえつつ、息を吐き出す。しばらくそうしてから、自分の限界を感じて掠れ切った声で問いかけた。
「……痛い?」
「……ぁ……ちょっと」
「……動いても、平気?」
「……は、い」
 動いてください。と儚げな声で請われて、思わずもう一度貫きたくなる衝動にかられた。
 必死でそれを静めて、ゆっくり、腰を動かす。
「…ぁ、は…っん」
 苦しげな声をなだめるように深く口内を犯す。舌でなかをかきまぜて、吸い上げる。口づけに夢中になっている桜の腰をしっかりささえて、徐々に律動を激しくしていった。
 その間にも指は下肢をたどって花襞のなかへと入りこむ。花芯をさがしだすと、容赦なく愛撫をほどこした。
「ひゃぁっん…っあぁっ」
 昂ぶった自身を押し付けて、なんども擦りあげる。
 さきほどは感じなかった刺激に甘い吐息を吐きだして嬌声をあげた。
 しかしまだ蒼牙の動きは桜を気遣い、ゆっくりと抜き差しして余裕が窺える。もどかしくなって、桜は髪が乱れるのもかまわずに首を振った。
「くぅっん……っ、蒼牙くん……っぁ」
「……なに?」
 息を弾ませた蒼牙が楽しげに問い返す。それだけできゅんと花襞がしまるのがわかった。
「ふぁっ は、んっ……っもっと……っぁ……っおく……っ」
 それを合図に蒼牙は桜を抱き寄せると、腰を揺り動かして花弁の一番奥へと導いた。腰を大きくつきすすめられたことによる甘い衝撃が桜を乱れさせる。身体を反らして、蒼牙の背中に爪を立てた。
「ぁっぅうんっ!」
「ここ、か……」
 つぶやくと同時にまた動きが激しくなる。桜の腰もそれにあわせてゆらめいた。唇を重ねる。口内で舌が絡み合い、唾液がふしだらにこぼれた。
 めまいがするほどの快感に翻弄され、みたされ、のぼりつめていく。
「ぁっあっ、わたし……も、う……っ」
「く……さく、ら……桜ッ」
 奥まで差し貫かれて、共に絶頂の瞬間を迎える。同時に花弁の奥へ蒼牙の欲望がすべて吐き出された。熱い奔流がつまさきから脳天へとほとばしる。
「っ……は……ぅ―うぅんっ!」
 組み敷いて桜を翻弄していた蒼牙が荒い呼気のまま崩れるように彼女の腕の中になだれこむ。甘えるように胸に抱かれる夫に腕をまわして、桜の心は幸福に包まれた。
 しばらくして蒼牙が熱をはらんだ息をはきだして、切なそうにみじろぎする。
「わり。……すぐ……」
「ぁ……あなた……」
「え?」
「……まだ、…その、まま……」
 なかにいて。かぼそい声を蒼牙は確かにききとった。口元が緩みそうになるのをじっとこらえて、つながったまま姿勢をたおして桜を腕にだきこむ。
「……なんか夫になった気分」
「ちがうんですか?」
 さっと顔を青くした少女の鼻先をあわてて口づける。
「あ、そうじゃなくて。〝あなた〟っていったでしょ。ずっと蒼牙くんだったからさ。そっちもいいけど」
「……えと……」
 悠にそれらしくない。と言われたのがきにかかっていて、そう呼んだなんて言えない。もう春には祝言があって、正式に夫婦として万人に広まる。そのとき隣に立つ彼にふさわしくないと言われるのは嫌だった。
 そんな婚約者の心内を知ってか知らずか、蒼牙はくっくっと喉の奥で笑う。
「オクサマはちょっと桜にはにあわないかなー」
「ぇ…っ」
 とたん目が潤む桜にぺろ、と舌をだしておどけてみせる。
「嘘嘘。俺にはもったいないくらいのお嫁さまだよ。北?」
 北。正式な妻にたいする敬称。桜はうらめしそうな視線をおくりながらも、頬をぱっと染めた。
「も、もう…っ……あなたったら……」

 Fin.
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